ニンジンのガジェット通信 / 2026.10.19週
今週の注目ガジェット〜10/19週〜
どうも、ニンジンです🥕 第7回。今週は表示系から測定ツール、ホームラボ向けキャリアボードまでジャンルが分散した週だった。市販のWi-Fiルーターを広帯域SDRに変身させるプロジェクトや、USB用途に全振りした超小型ボードなど、発想の面白さが光る新製品が揃ったので、今週も実用視点の感想つきで5本まとめる。
今週のピックアップ 5製品
- M5Stack PaperDIY Kits — ESP32-S3×4.7インチe-Paperの開発キット
- Romu — 15.5×12mmの超小型USB特化RP2354Aボード
- W1700K SDR — 市販WiFi7ルーターを320MSpsのSDRに変えるプロジェクト
- SPIDriver Quattro — 電流監視付きのUSB-SPIデバッグツール
- Xerxes Pi 2026 / Xerxes Nano — PoE/NVMe対応のホームラボ向けキャリアボード
M5Stack PaperDIY Kits(ESP32-S3×4.7インチe-Paperの開発キット)
2020年のM5Paperの後継にあたる、ESP32-S3-WROOM-1-N16R8(デュアルコアLX7最大240MHz、8MB PSRAM、16MB Flash)と4.7インチ960×540 e-Paper(16階調グレースケール、ED047TC1、8bitパラレル)を組み合わせたキット。microSDスロット・USB Type-Cに加え、0.5mm 12pin FPC拡張を2本(I2S/SPI)備え、140mAhバッテリーも内蔵する。完成品(3Dプリント筐体入り)の「Complete Kit」と、自作プロジェクトへの組み込み用「Assembly Kit」の2種が用意され、Arduino IDE(M5Unified/M5GFX/M5PM1)に対応する。
発売日・価格:2026年10月18日発表。Assembly Kit 25ドル(AliExpress/M5Stack公式ストア)、Complete Kit 29.90ドル(公式ストアは在庫切れ)。
🥕 ニンジンの見立て:e-Paperは書き換えが遅い分、消費電力が低いので常時表示のダッシュボードや値札的な用途に向いてる。組込み用のAssembly Kitが25ドルからというのは嬉しく、既存プロジェクトに後付けで足しやすそう。140mAhバッテリー内蔵で単体でも動くのもポイントが高い。
Romu(15.5×12mmの超小型USB特化RP2354Aボード)
Bitmerse製、15.5×12×1.65mmという超小型サイズのRaspberry Pi RP2354A(Cortex-M33+RISC-V Hazard3デュアルコア、150MHz)搭載USBアプリケーション開発ボード。GPIOは持たず、USBネイティブ用途(セキュリティキー、MIDIコントローラー、マクロパッド、HIDデバイス)に特化している。静電容量タッチボタン・RGB LED・3Dプリント保護シムが付属し、MicroPythonがプリロードされた状態で届く。ハードウェアはオープンソース化予定。
発売日・価格:2026年10月14日発表。40ドル〜(デバッグ用ジグ付き65ドル〜)。Crowd Supplyでクラウドファンディング実施中、出荷は2027年4月末予定。
🥕 ニンジンの見立て:GPIOなしでUSB用途に全振りしてるのが潔い。USBコネクタよりちょっと大きい程度のサイズ感で、マクロパッドやセキュリティキーを自作する時にこれ1枚で完結しそう。MicroPythonプリロードなのも手軽で、届いたその日に動かせそうなのがいい。
W1700K SDR(市販WiFi7ルーターを320MSpsのSDRに変えるプロジェクト)
市販のGemtek W1700K/W1700K2 Wi-Fi7ルーター(MediaTek MT7996+Airoha AN7581 SoC)を、ソフトウェア書き換えだけで2.4/5/6GHz帯の広帯域SDR受信機に変える個人プロジェクト。最大320MSps(14bit I/Q)での受信に対応し、10GbE経由でゼロコピーUDPストリーミング(約9.75Gbit/s)を実現する。ブラウザ上でスペクトラム・ウォーターフォール表示も可能で、コードはMITライセンスを中心に公開されている。
発売日・価格:2026年10月16日発表。ファームウェアは無料(OSS)。対象のGemtek製ルーター自体は市販品として入手可能。
🥕 ニンジンの見立て:市販ルーターをSDRに変えるという発想がそもそも面白い。型落ちで転がってそうなWiFi7ルーターを広帯域の受信機に変身させられるなら、電波観測を安く始めるための入口になりそう。10GbEでストリーミングできるあたり、趣味の域を超えて本格的。
SPIDriver Quattro(電流監視付きのUSB-SPIデバッグツール)
Excamera製、USB Type-C接続のSPI/QuadSPIインターフェースツール。250dpiのIPSディスプレイでトラフィックをライブ表示しながら、Driver・Monitor(パッシブスニファ)・Captureの3モードを切り替えられる。3.3V/5V両対応で、電流0.1mA精度の電流監視機能も内蔵。ドライバ不要でシリアルデバイスとして認識され、Python/C/C++/Rustから制御できる。基板・ファームウェアは初回出荷後にBSD 3-Clauseでオープンソース化予定。
発売日・価格:Crowd Supplyで近日公開予定。価格は未公開。
🥕 ニンジンの見立て:電流監視まで付いたSPIアナライザは地味に欲しい機能。SPI通信のデバッグで「電源が足りてるか」を別のテスターで測る手間がなくなるのはありがたい。価格がまだ出ていないのが気になるところだけど、ローンチされたら要チェック。
Xerxes Pi 2026 / Xerxes Nano(PoE/NVMe対応のホームラボ向けキャリアボード)
Raspberry Pi CM4/CM5用の「Xerxes Pi 2026」と、NVIDIA Jetson Orin Nano Super/Turing RK1用の「Xerxes Nano」という2種のキャリアボード。M.2 NVMe、PoE/PoE+対応のギガビットEthernet、OCuLink(Nano版はSFP+ケージも)、Qwiicコネクタ、PWMファンコネクタなどを搭載し、自宅ラボでのミニクラスタ構築を意識した設計になっている。
発売日・価格:2026年10月16日発表。Kickstarterで資金調達中(目標達成済み)。Gadgeteerパッケージ49ドル〜、Ultimate Home Lab 280ドル、Ultimate Enterprise 約559ドル。出荷は2026年12月予定。
🥕 ニンジンの見立て:PoEとNVMeとOCuLinkが1枚に乗ってるのは欲張りだけど嬉しい組み合わせ。自宅のミニクラスタを組む時、配線をごちゃつかせずにまとめられそう。Jetson版もあるのでAI系のホームラボにも使える柔軟性があるのがいい。
PY-VBALAB 本編 Python・VBA・電子工作の解説記事はこちら ガジェット通信は毎週の新製品メモ。CNC自作・Raspberry Pi・サーボ制御・VBA自動化などのじっくり解説記事は本編にまとめてある。 本編を読む →参考リンク
- M5Stack PaperDIY Kits(e-Paper開発キット) — CNX Software
- Romu(超小型USB特化ボード) — CNX Software
- W1700K SDR(WiFi7ルーター改造SDR) — CNX Software
- SPIDriver Quattro(USB-SPIデバッグツール) — Crowd Supply
- Xerxes Pi 2026 / Xerxes Nano(ホームラボ向けキャリアボード) — CNX Software



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