はじめに
こんにちは!ニンジンです🥕
「Raspberry Pi Picoを使って、何か実用的なガジェットを作ってみたい」「せっかくならIoTの世界に触れてみたい」と思ったことはありませんか?

今回私は、日頃から気になっていた「ある悩み」を解決するために、格安のマイコンボードを使って「エアコンの停止を検知してLINEに警告を送る、お留守番ワンちゃん見守りシステム」を自作しました!
これからの季節、落雷などによる一瞬の停電で、自宅のエアコンが消えてしまうリスクがあります。もし愛犬がお留守番中にエアコンが止まったら……と考えるとゾッとしますよね。
そこで、「室温が危険な温度になったら自動でスマホのLINEに通知が飛んでくる仕組み」を構築しました。全3回の連載で、誰でもゼロから作れるようにステップ・バイ・ステップで解説します!
第1回となる今回は、必要なパーツの準備から、PCで実際に温度を読み取るまでを一気に進めていきましょう!
1.今回作るシステムの全体像
全体の仕組みはとてもシンプルです。
- 温湿度センサー(DHT11)が部屋の温度を24時間監視
- 小さな頭脳「Raspberry Pi Pico W」がデータを処理
- Pico Wの内蔵Wi-Fi機能を使ってインターネットに接続
- LINE Messaging APIを介して、あなたのスマホへアラートを送信
市販のペット見守りカメラや高価なスマートホーム機器を買わなくても、数百円〜数千円の電子部品を組み合わせるだけで、自分好みの見守りシステムが具現化できます!
2.必要なハードウェア(部品)の準備
今回使用するパーツはこちらです。どれもAmazonや電子部品ショップで安価に手に入ります。

今回の主役。Wi-Fi機能が搭載された格安のマイコンボードです。末尾に「W」がついているものを必ず選んでください(ピンヘッダが最初からハンダ付けされている「Pico WH」が初心者には圧倒的におすすめです)。

Pico WH用ブレイクアウトボード
(またはブレッドボード)
あると配線がめちゃくちゃ便利になります。配線ワイヤー(ジャンパーピン)を抜き差しするだけで回路が作れるため、ハンダ付けなしで実験が可能です。
3.回路を繋いでみよう(結線図)
【配線表】Pico W と DHT11 の接続
⚠️ 注意 配線をする時は、必ずUSBケーブルをPCから抜いた(電源が切れた)状態で行ってください。
| DHT11センサーのピン(表記) | 役割 | 繋ぐ先:Pico Wのピン番号(名前) |
VCC (または + / 5V / 3.3V) | 電源 | 36番ピン (3V3(OUT)) |
GND (または - / G) | グランド | 38番ピン (GND) |
DATA (または OUT / S / D) | データ通信 | 20番ピン (GP15) |
4.ソフトウェアの準備(Thonnyの導入)
ハードウェアができたら、次はPico Wに命令(プログラム)を書き込むためのPC環境を作ります。
Step 1: 開発ソフト「Thonny」のインストール

ブラウザで Thonny公式サイト にアクセスします。
Step 2: Pico WをPCに接続する(※超重要:Pico W USB 認識しない罠)
新しく買ってきたPico Wには、まだプログラムを動かすためのOS(MicroPython)が入っていません。以下の手順で特別な繋ぎ方をします。

- Pico Wの基板上にある白い小さなボタン(BOOTSEL)を指で押し込みます。
- ボタンを押したまま、PCと繋がったMicro USBケーブルをPico Wに挿し込みます。
- PC側で「ポロロン」とUSB認識音が鳴ったら、ボタンから指を離します。
🚨 【実録】ここで認識されない時のチェックポイント!
実は私、ここで激しく躓きました。手持ちのUSBケーブルを3本試しても、デバイスマネージャーに一切変化がなく、PCがPico Wを完全に無視する状態に……。
原因は「充電専用ケーブル」を使っていたこと。見た目は同じでも、100均などの安いケーブルはデータ通信ができません。近くにいたSEが持っていた高そうな「データ通信対応ケーブル」に変えた瞬間、一発で認識しました!画面がピクリとも動かない時は、まずケーブルを疑ってください!
成功すると、PCのエクスプローラー上に「RPI-RP2」という名前のUSBメモリのようなドライブが出現します。
Step 3: MicroPython(OS)の書き込み

設定画面が開くので、以下のように選択する
- MicroPython family :
RP2 - Variant :
Raspberry Pi Pico W / Pico WH
(※必ず W が付いているもの!)
「インストール」 をクリック

Thonnyの画面下部にある「Shell」エリアに、以下のようなメッセージが出ていればセットアップ完了です!
MicroPython v1.28.0 on 2026-04-06; Raspberry Pi Pico W with RP2040
Type "help()" for more information.
5. 動かしてみよう!温度取得テスト
準備はすべて整いました!実際にセンサーから室温が読み取れるか、テストプログラムを動かしてみましょう。

Thonnyの上半分の白いエリア(エディタ)に、以下のコードをコピー&ペーストしてください。
貼り付けたら、画面上部にある緑色の「再生」ボタン(またはF5キー)を押します。 保存先を聞かれたら「Raspberry Pi Pico」を選び、ファイル名を Temp_get_test.py にして保存してください。
# Temp_get_test.py
import machine
import dht
import time
# 20番ピン(GP15)にDHT11のDATAピンが繋がっていると指定
sensor = dht.DHT11(machine.Pin(15))
print("温湿度センサーの読み取りを開始します(Ctrl+Cで停止)")
while True:
try:
# センサーからデータを取得
sensor.measure()
# 温度と湿度を読み込み
temp = sensor.temperature()
humidity = sensor.humidity()
# 画面に表示
print(f"温度: {temp}°C, 湿度: {humidity}%")
except OSError as e:
# 読み取りエラー(タイミングのズレなど)が発生した場合
print("センサーの読み取りに失敗しました。配線を確認してください。")
# DHT11は連続で読み取ると負荷がかかるため、3秒待つ
time.sleep(3)
テスト結果
画面下の「Shell」に、以下のように3秒おきに現在の部屋の温度と湿度が表示されれば大成功です!
>>> %Run -c $EDITOR_CONTENT
MPY: soft reboot
温湿度センサーの読み取りを開始します(Ctrl+Cで停止)
温度: 27°C, 湿度: 58%
温度: 27°C, 湿度: 59%
センサーにハァーっと息を吹きかけると、リアルタイムに数値が上がっていくのが見て取れて感動しますよ!
今回のまとめと次回の予告
お疲れ様でした! 第1回は、ハードウェアの配線から、難関のUSBケーブル問題の突破、そして無事にPico Wで温度を取得するところまでを解説しました。
これで「部屋の温度を測る」という現実世界のデータをPico Wに取り込むことができました。
しかし、これだけでは外出先から温度を知ることはできません。 次回は、このデータをスマホに届けるための超重要インフラ「LINE Messaging API(LINE Bot)」の最新設定編をお届けします。
ネットの古い記事通りにやると100%挫折する、LINE側の最新仕様変更の罠と、その綺麗な潜り抜け方を詳しく解説しますので、ぜひ次回もチェックしてくださいね!
以上、ニンジンでした!





























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